スペシャルティコーヒーとは
コーヒーの豆知識
2026.03.11

猿田彦珈琲は、スペシャルティコーヒーの専門店です。
私たちが日々扱っている「スペシャルティコーヒー」とは、どのようなコーヒーなのでしょうか。
その背景や価値について、簡単にご紹介します。
スペシャルティコーヒーが生まれた背景
スペシャルティコーヒーとは、日本では2000年前後から普及してきた“美味しさによって選ばれるコーヒー”のことです。
最も多く流通するコーヒーはコモディティコーヒーといい、国ごとの統一規格で安定した品質がありますが、特徴的な風味は感じられないこと、また市場取引による流通であることが産業の持続可能性においての長年の懸念でした。
実はコーヒーの生産者の多くは、山間部の斜面に農園を持つ家族経営の小規模生産者で、コーヒー相場の変動の経済的な影響がとても大きいのです。
折しも2000年前後のコーヒー相場は値段が低く、生産者は苦しい時期でした。
市場を通さず直接取引によって流通するスペシャルティコーヒーは、生産コストは高くなりますが、その代わり価格はコモディティ相場に依存しないため、スペシャルティコーヒーを作る動機が強くなった時期でもありました。
写真はブラジルの農園の様子

品質を評価する仕組み
2000年代前後はスペシャルティコーヒーの評価基準が整備され、国際的な品評会やコーヒーオークションの“カップ・オブ・エクセレンス”が始まった時期でもあります。
これによって高いカップクオリティ(美味しさ)のコーヒーが高価格で直接取引されるスペシャルティコーヒーの世界が少しずつできあがり、今に至ります。
写真は"カッピング"と呼ばれる品質チェックの様子

スペシャルティコーヒーの3つの価値
スペシャルティコーヒーの重要な価値は、大きく3つあります。
1. 素晴らしい美味しさがあること
コーヒーの美味しさは、from Seed to Cup(種からカップまで)のすべての段階において適切な品質管理が行われていることによって作られます。
そして生産者や私たちがより美味しいものを求め続けたことによって、その世界は少しずつ広がってきました。
2. 情報の透明性があること
これは生豆づくりの品質管理に由来します。
畑のどこで作られたどんな品種のコーヒーを、どんなふうに加工したか。
これによってコーヒーの美味しさが作られていきます。
3. 続けられること
高品質なものづくりの品質管理はコストが高くなります。
そのコストが回収できなければ、生産者は高品質なコーヒーを作ることをやめてしまうでしょう。
コーヒーは今美味しいことももちろん大事ですが、同じくらい来年も、5年先も、10年先もまた美味しくあってほしいものです。
そのために公正な対価を支払い、生産者と良い関係を作ることが重要です。
写真はブラジルの農園でのコーヒーチェリー収穫の様子

まとめると、スペシャルティコーヒーとは産地から直接買い付けた美味しいコーヒーのことです。
良好なパートナーシップをもとにお届けするコーヒーは、関わるすべての人が幸せになる可能性を秘めています。
コーヒー生産者に報い、お客様に美味しさで喜んでいただくことで、来年も美味しいコーヒーを買い付けられる。
コーヒーのサプライチェーンを通してこの好循環を続けていくことで、全方位に貢献していくことがスペシャルティコーヒー産業の最も大事なところです。
猿田彦珈琲はこれからも美味しいコーヒーにこだわってお届けしていきますので、ぜひ楽しんでいただければと思います。
Text:村澤 智之(猿田彦珈琲)



